注目のオルフェーヴルの始動戦。衝撃のレースが展開された。最初、テンポイントになったのかと思った。そうではなかった。しばらくたって再び馬群を追走しはじめると、一旦はレースを止めるように速度を落とし、明らかに圏外に去っていたオルフェーヴルは、まるで他馬とはエンジンがちがっていた。レースを止めようとしてスピードを落とし、馬群から離れたロスはいったい何秒くらいあったのだろう。あんなレースを展開しながら、もうちょっとで勝つところだった。ゴール直後、勝ったギュスターヴクライの福永祐一が笑っていた。「まいったな…」、苦笑に見えた。 オルフェーヴルは「逸走」したのだろうか? VTRをみて、パトロール映像をみて気がついた。オルフェーヴルは逸走などしていない。鞍上の指示に従い、走りたくて、走りたくてどうしようもなかったが、鞍上の指示を受け入れ、レースをやめようとしたのである。 休み明け。明らかにテンションは上
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