42歳の男性が、誰にも知られずに亡くなりました。取材を進めると、現役世代に潜む「孤独」が浮かび上がってきました 孤独死と言えば、一人暮らしの高齢者の問題。そんな考えが変わる取材を経験しました。ある42歳の男性が誰にもみとられることなく、死亡から1年以上経って見つかった――。何が起きたのかを知ろうと、現場を歩いて取材すると、現役世代に潜む「孤独」が浮かび上がってきました。(朝日新聞記者・宮坂知樹) 「孤独死=高齢者」と思っていたが… 「65歳以上『孤独死』年6.8万人 政府データ推計」 昨年5月、朝日新聞の1面にこんな見出しの記事が載りました。これまで孤独死をめぐる全国的な統計はありませんでしたが、記事は初めて公表された警察庁のデータをもとにしたものでした。 孤独死=高齢者。当初そう考えていましたが、元となるデータを確認してみると、意外な結果を目にしました。 2024年1~6月に自宅で亡くな
