■中国産外来種が侵入、日本産は半数以下に激減 世界最大の両生類で、特別天然記念物のオオサンショウウオが「遺伝子汚染」の危機にさらされている。京都・賀茂川に中国産の外来種が侵入し、繁殖・交雑が進んでいるのだ。流域の日本産はすでに半数以下で、中国産との雑種は約4割に上ることが京都大の調査で判明した。貴重な日本の固有種を守るため、早急な対策が求められる。(長内洋介) 【写真で見る】オオサンショウウオ ≪44%が雑種≫ 「遺伝子汚染は深刻な状況だ。このまま放置すれば、日本産は賀茂川から消えてしまうだろう」。両生類の研究で知られる京都大大学院の松井正文教授は、今月まとまった分析結果に驚きを隠さない。 賀茂川のオオサンショウウオの系統を調べるため、4年前からミトコンドリアのDNAや酵素を分析。外来種であるチュウゴクオオサンショウウオの侵入実態を調べてきた。 その結果、分析した111匹のうち