ずっと小説家になりたかった。 幼い頃から本が好きで、物心ついた時には小説家になりたいと思っていた。 「みのり伝説」というマンガを読んで、ルポライターもいいなぁと思ったこともあったけれども、基本的には小説家になりたかった 学校でよく空想に耽り、小説を書いていた。ストーリィはいくらでも思いついたし、どんどん膨らんでいった。 高校、大学と何度も賞に応募しては落選した。 大学3年のときにようやく気がついた。自分には才能はないのだと。 諦めて今の会社に勤めてもうすぐ3年になる。 最近自分を見つめなおす機会が多くなってきた。そして小説が書けない自分がいることに気がついた。 昔はあんなに書けたのに。思いついたのに。考えるのは自分の仕事やプライベートのことばかりなのである。 mixiの日記ならすぐ書ける。どこに行った、何を食べた、楽しかった。 でも私はそういう日記を書く大人になりたかったわけじゃないのだ。