ぼっち(独りぼっち)―。 長野県中野市で男女4人が殺害された事件で、殺人の疑いで逮捕、送検された農業青木政憲容疑者(31)は、人からこう見られることに過剰な嫌悪を抱いていたことが、両親の証言から浮かび上がってきた。青木容疑者の心の内に何があったのか―。両親への取材から、事件に至るまでの青木容疑者の半生を振り返った。 【動画】事件発生当日の現場の様子 幼い頃はひょうきんな性格 高校で消えた笑顔 青木容疑者は3人きょうだいの長男として生まれた。幼い頃はひょうきんな性格だった。小学校では高学年になると穏やかな性格になり、中学校での成績は学年でも上位。 ただ、高校に入ると笑顔が消えて勉強は振るわず、受験を控えた進路面談で教師に「推薦入学は難しい」と告げられた。1浪し、東海大(東京)の情報通信系の学部に進んだ。当初は個室に食事付きの神奈川県内の寮で生活したが、他大学の学生もいる環境になじめず、東京・