インターネット検索サイト「グーグル」で名前などを入力すると、逮捕歴に関する報道内容が表示されるのはプライバシーの侵害だとして、男性が検索サービス大手の米グーグルに検索結果の削除を求めた仮処分申し立ての抗告審で、最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は1日までに、「男性の逮捕歴は公共の利害に関する」として削除を認めない決定をした。 決定は1月31日付で、裁判官5人全員一致の意見。 最高裁は、検索結果の表示の社会的な意義などと比較して「個人のプライバシー保護が明らかに優越する場合は削除が認められる」という判断基準を初めて示した。 欧州連合(EU)が認めて関心が高まった「忘れられる権利」については言及しなかった。 検索結果の削除を求める訴えが相次ぐ中で裁判所の結論は割れており、最高裁の判断が注目されていた。検索業者の対応にも影響を与えそうだ。 男性は、名前と居住する県を入力して検索すると