バチバチバチバチ----。2月19日、春節を迎えた横浜中華街では、けたたましく爆竹が鳴り響いた。太鼓とシンバルの音に合わせて獅子舞がうねる。その獅子舞は一軒一軒と通り沿いの店舗の中に入り込んでは、その大きな口をパクパクとさせ客人や従業員の頭を撫でまわる。 【詳細画像または表】 「頭を撫でてもらえば、その年は健康や発展にあやかれるんです」 そう語るのは広東料理「同発」の女将だ。創業は明治中期、4代目ののれんと横浜中華街の伝統を頑なに守り続けるひとりである。秘伝のタレで漬け込んだチャーシューもさることながら、屋号の入った昔ながらの食器からもそのプライドが伝わってくる。 その女将は言う。「横浜中華街もだいぶ変わりましたよ」―― 横浜中華街の変化、それはすでに「中華街ファン」からも声が上がっていた。その声はむしろ失望に近い。 横浜市中区に勤務するIさんはこう語る。 「老舗がどんどん減っ