研究に用いた古代魚の一種「ポリプテルス」(岡部正隆・東京慈恵医大教授提供) 陸上での呼吸に欠かせない脊椎動物の肺は、魚類の浮袋から進化したとの英博物学者チャールズ・ダーウィンの考えは実際には違っており、肺の方が先にできていたことを古代魚の遺伝子解析で確認したと、東京慈恵医大などのチームが8日までに発表した。 一部の魚類は約4億年前に陸に上がり、両生類や爬虫類などに進化したとされる。これまでに原始的な魚類の化石に肺のような器官が見つかり、肺から浮袋が進化したとの説が有力になっていたが、これ以外に決定的な証拠はなかった。チームの岡部正隆教授は「今回、肺の方が古いとの証拠を遺伝子レベルでつかんだ」と話している。