体幹には、「感じ取る」センサーの機能があります。後ろからボールが飛んでくるのを、ぱっと見て落ちる先を予測して走っていくとき、胸の部分でボールを感じているんです。この機能が、人間はすぐれているんですね。 この体幹をどうやって鍛えていくか。 かつては、木登りをしたり、山や丘の斜面をよじ登ったり、「こんなところいったい、どうやってしがみついたらいいんだろう」というようなところがたくさんあった。そういうところで試行錯誤するうちに、自然と鍛えられたんです。 しかし、今は、そういう環境が減ってきてしまった。あっても危ないといって、遊ばせなくなってしまった。 ですから、意識して、子ども時代にちゃんと覚えさせてあげないといけない。 たとえば、ドッジボールなんかいいですね。大きなボールは、いつも自分の体のそばに持って、体全体を動かしながら投げる。つまり体幹を使う。小さいボールは、片手で持ってひょいと投げられ