九州電力の真部利応社長は9日午前、佐賀県玄海町の岸本英雄町長と町役場で会談し、定期検査で運転が停止したままの玄海原子力発電所2、3号機の運転再開に理解を求めた。 九電は懸念されている夏場の電力不足解消のため、佐賀県や同町など地元の了解を取り付け、6月にも営業運転再開にこぎ着けたい考えだ。 東日本大震災後、玄海原発の地元首長を初めて訪れた真部社長は会談後、報道陣に対し、「電力需要が大きくなる夏場に向け、現状のままでは(火力発電を含めても)供給が厳しくなる。運転再開に向け、地元の理解を得る取り組みを進めていきたい」と話した。 また、5月に入り、中部電力からの約40万キロ・ワットをはじめ、ほかの電力会社から計約45万キロ・ワット(一般家庭約15万世帯分)の電力融通を受けていることを明らかにした。そのうえで「(中部電の)浜岡原発が停止すれば、融通は難しくなる」と述べ、玄海2、3号機の運転再開の重要