「(セ・リーグも)DH制は使うべきだろうね。DH制で相当、差をつけられている感じがあるね」 日本シリーズでソフトバンクに4連敗を喫した巨人の原辰徳監督が10月24日、オーナー報告を行ったが、その後の取材でパ・リーグに追いつくためにはセ・リーグでもDH制(指名打者制)を導入すべきとの考えを示した。果たして、セ・リーグはDH制を導入すれば、本当に強くなるのだろうか。多角的に検証してみた。 まず、原監督の意図するところや強くなるという意見は、野手のレギュラーが単純に1人増えて、それだけ選手の出場機会が増えるというものだ。守備に難はあるものの、打撃に秀でた選手の活躍の場が確保され、チームとしての攻撃力も上がるという意見は確かに一理ある。 とはいえ、DH制を導入すれば、セ・リーグの球団が強くなるかといえば疑問である。順を追って、その根拠を示していきたい。 パ・リーグにDH制が導入されたのは1975年