「これだけ大規模にITインフラを見直すのは初めてのことだ」―。ヤマハ発動機のプロセス・IT部IT技術戦略グループの和田秀昭氏は、同社が現在進めている刷新計画をこう説明する。同社は2006年にグローバル規模でヤマハ発動機グループ全体のITインフラの見直しに着手。07年からサーバー統合の検討を開始し、08年9月にVMwareの仮想化技術を使って統合を進める手順の検証を終えたばかりだ。同社が2016年の実現を目指す「ITインフラグランドデザイン」である。 そのカギとなるのが、日本、米国、欧州、中国、台湾、シンガポールの6カ所に設けるデータセンター(図1)。最終的には世界各地の現地法人が個別に構築したデータセンターやサーバー室を、この6カ所に移行する計画だ。各システムは運用センターからネット経由で集中的に運用。データセンターを軸にして世界規模でシステムを最適化する構想だ。 データセンター集約でTC
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