根強い自前主義への3つの疑問 今こそ「コアとなる業務は何か」を見つめ直す 基幹業務システム。それは中核事業の遂行に不可欠であり、企業が存続する限り長期にわたって使い続けるものだ。だからといって自前主義を貫くのは必ずしも得策ではない。中身をじっくり観察すれば「ノンコア」の領域があるはず。 まずはそこからSaaSの利用を検討したい。 Part1で見たように、基幹業務システムの領域でも自社運用からSaaSへシフトする動きが出始めた。「技術革新が加速している分だけ陳腐化も早い。すべてを自前でまかなっていては世の動きに追随しきれない」(ウイングアーク テクノロジーズ 事業統括本部SaaS推進室長の岩本幸男氏)。ガートナージャパンの本好宏次リサーチ エンタープライズ・アプリケーション主席アナリストは、「景気後退を機にシステムの実装方法を適材適所で吟味する傾向が強まった。人事給与や人材マネジメントな