ASP(Application Service Provider)からSaaS(Software as a Service)、そしてクラウドコンピューティングへ。コンピュータ・リソースやアプリケーションをネットワーク経由でサービスとして利用する形態は、IT業界の中では長い間、いつか来る道と認識されていた。それを表す言葉がこのように変遷するのは、実現が一筋縄では行かなかったことを表している。ITproのお薦め記事とともに、その軌跡を追う。 時代の分岐点 ITpro上でSaaSという言葉が初めて登場したのは、今から4年前。2006年4月25日のニュース「SAPジャパンmySAP CRMを“SaaS”形式で提供開始、1ユーザー月額8400円」である。文中には「SaaS(Software as a Service)とは、ほかのアプリケーションと連携できるASP(アプリケーション・サービス・プロバイ