今からちょうど20年前の1997年,山一証券が倒産しました。私が学部3年の頃です。 そのニュースが流れた翌日,経済学の授業でつい居眠りをしていたところ,教授から「おい,そこのお前。気持ちよさそうに寝ているけど,大企業もつぶれる時代なんだぞ」と,たしなめられたのを覚えています。 それからわが国の経済状況は急激に悪化。翌年の98年には,年間の自殺者が3万人を超えました。増分の多くは,無慈悲なリストラに遭った中高年男性です。50代男性の自殺者は,97年は3875人だったのが,98年には5973人に急増しました(厚労省『人口動態統計』)。たった1年間で,2千人以上も自殺者が増えたわけです。 悲しいかな。男性の自殺率は,社会の経済状況を鋭敏に反映する傾向を持っています。たとえば,失業率と自殺率の時系列カーブを描くと,驚くほど近似しています。下図は,1960年から2016年までの長期推移です。 失業率
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