「結婚・出産なんてぜいたくだ」。藤田孝典さんの名著『貧困世代』(講談社新書)の帯に,こんなフレーズが出ています。 http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062883580 そうですねえ。私も,男性の年収と未婚率の関連を繰り返し明らかにしてきましたが,その知見からしても,さもありなんです。若者の貧困化が進む中,結婚し子を持つことは,一部の層にしかできなくなっていることではないかと。 わが国では少子化が進んでいますが,「子を持てる(持てない)のは誰か?」という視点を据えないといけません。子育て年代を経済力のレベルで仕分けて,子がいる者の率を比較する。こういう分析も必要になります。今回は,それをやってみることにしましょう。国際比較で,日本の特徴も浮かび上がらせてみます。 データは,OECDの国際成人力調査「PIAAC 2012」です。成人
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