「アサヒビール」などで知られるアサヒグループホールディングス(以下、アサヒグループ)は、2018年頃から業務システムのパブリッククラウドでの構築・運用を進めている。「旧来型のシステムからの脱却」が方針で、リフト&シフトによる単純な移行は最後の手段とする。背景には、同グループの事業における根本的な変化があるという。アサヒグループの間接業務・IT戦略策定業務を担うアサヒプロマネジメントのITイノベーション戦略部マネージャー、清水博氏が、2020年1月30日に開催された「Google Cloud Anthos Day」で説明した。 数年前は「コンテナといえば、船に積まれるコンテナのことしか知らなかった」。国内の一般企業でパブリッククラウドに業務システムを移す例は、当時既に増えていたが、アサヒでは全くといいほど使っていなかった。それが変わってきた背景には、同グループの事業が根本的に変化してきたこと