ナブラの紹介 これまでに や や外積の説明を終えたので これで次のステップに進む準備は整った。 ここまで来たら (ナブラ)について説明しないではいられない。 これまでの話と非常に関係があり、しかもこれを使いこなすと 途端に物理学者らしくなれるのだ。 (ナブラ)というのは私の記憶が正しければヘブライ語であり、 「竪琴」を意味するらしい。 形が似ているのだそうだ。 はベクトルであり、次のような意味を持つ。 この中途半端な記号は、本来「 」のように使うものであって、 この場合、関数 を で偏微分することを意味する。 ではここで出てきた「 」は何を意味するかというと、 「この記号の後に書かれたものを で偏微分しなさい」ということである。 このように次に来るものに対して計算の指示を与える記号を 「演算子」という。 (数学者は作用素と呼ぶようだ。) 演算子はこれだけではない。 例えば「+」という記号は