たまに、あちこちの病院にかかる患者さんがいらっしゃいます。たとえば、風邪を引いてAクリニックで薬をもらったけどなかなか治らないのでB病院に受診する……。「ドクターショッピング」などとも呼ばれます。Aクリニックの治療で大丈夫なのかと不安になっての行動でしょうが、お勧めできません。 経過は重要な情報です。一人の医師が継続して経過を観察することで、より適切な診療につながります。たとえば、咳と鼻水と微熱ならまずは風邪を疑いますが、なかなか治らずに咳が長く続くようなら副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎や咳喘息、稀ではあるが見逃してはいけない肺結核や肺がんなどを考えます。医師を代えるとそこで情報が途切れてしまい正確な経過がわからなくなります。お薬手帳があれば薬の内容ぐらいはわかりますが、前医がどのような診断をしていたのか推測しかできません。 同じような検査が複数の医療機関で重複して行われることもあります。身体
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