中国・前漢時代の歴史家、司馬遷(紀元前145年ごろ~同86年ごろ)が書き残した「史記」は、皇帝から庶民まで多様な人物による処世のエピソードに満ちています。銀行マン時代にその魅力にとりつかれ、130巻、総字数52万を超す原文を毛筆で繰り返し書き写してきた書家、吉岡和夫さん(81)は、史記を「人間学の宝庫」と呼びます。定年退職後も長く研究を続けてきた吉岡さんに、現代に通じるエピソードをひもといてもらいます。(前回の記事は「多くを偽った役人の不幸 史記が語る『酷吏』の一生」) 国も組織も、ナンバー1の運命はナンバー2によって変わることが多いようです。ナンバー2はイエスマンであってはならず、国のため組織のために最善の方策を持っていなければなりません。そして、ナンバー2は、決してナンバー1から好かれていると信じてはいけないのです。そのことを心得てあざやかに身を引いた人物が史記に登場します。今回は中国
![よきナンバー2に不要なもの 史記にみる成功者の条件 | NIKKEIリスキリング](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3d486b311cb4560a9cad9600eb92e3fe7241d834/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Farticle-image-ix.imgix.net%2Fhttps%253A%252F%252Fimgix-proxy.n8s.jp%252FDSXZZO6878419003022021000000-2.jpg%3Fixlib%3Djs-3.8.0%26w%3D600%26h%3D400%26fit%3Dcrop%26crop%3Dfocalpoint%26fp-x%3D0.5%26fp-y%3D0.5%26auto%3Dformat%252Ccompress%26s%3D366e434d693b6b9d1b367847c0c05972)