宮崎県のレジャー船舶係留施設「サンマリーナ宮崎」(宮崎市)で2001年のオープン以降、船の出入り口に砂が堆積し、航行が制限される状態が続いている。近くの海岸で大規模に浸食された砂が流入し、入出港禁止は最大で年間約200日に上る。マリーナは全国各地で事業の見通しの甘さが問題となったリゾート法の指定第1号「宮崎・日南海岸リゾート構想」で整備された。利用者からは「波の向きを調べれば予測できた」と計画の不備を指摘する声が出ている。 「設計不備」指摘も マリーナは県が人工ビーチを含む「みやざき臨海公園」に、多目的広場や魚釣りを楽しめる護岸を備えた施設として整備した。マリーナ部分の整備費は約172億円。近くの大型リゾート施設「シーガイア」などを含む構想の一環で整備されたが、05年ごろから目立って砂がたまるように。台風などで海が荒れると堆積が進むという。 砂がたまると航行できず、県は05~15年
ショベルカーが入り、解体作業が進む旧門司食糧倉庫=18日午後、北九州市門司区大久保2丁目 写真を見る 旧門司食糧倉庫で行われた「おっぱいバレー」の撮影風景=2008年 写真を見る 昭和初期に建てられたれんが造りで、綾瀬はるかさんの主演映画「おっぱいバレー」(2009年)などのロケ地として使われた北九州市門司区の「旧農林水産省門司食糧倉庫」が民間企業に売却され、解体が始まったことが18日、分かった。映画やドラマの撮影誘致に取り組む同市が、「エース物件」としてPRに力を入れてきた経緯もあり、地元関係者からは惜しむ声も上がっている。 九州農政局によると、門司食糧倉庫は1918年の米騒動を受け、国が全国に設置した米の備蓄庫の一つで、27~28年に建設。れんが色の切り妻屋根と白いタイルの壁が特徴で、94年に倉庫として使用されなくなってからは、市が映画撮影地として売り込み、北九州が舞台のおっぱいバレ
刑務所受刑者の勤労意欲を醸成する目的で行われている刑務作業の時間が、一般的な労働時間とされる1日8時間に達していない。出所者を雇う企業から「労働に耐えられる集中力がない」などの意見が寄せられたことを受け、法務省は全国8刑務所の約600人を対象に「8時間労働」を試験導入。受刑者には意外に好評だが、刑務所内の運営の問題もあり、定着には時間がかかりそうだ。 刑務作業は刑法に規定された懲役刑の一つ。受刑者は多くの時間を作業に費やしており、規則正しい生活を送らせることで社会復帰につなげる目的がある。 労働基準法では、1日8時間を超えて労働させてはならないと規定。刑務作業も同様に定められている。ただ、法務省によると、実際の作業は運動時間などを引いた7時間程度とされ、週に2、3回は入浴で1時間以上短縮されることもあるという。 日本労働組合総連合会の調査では、正規労働者の1日の平均労働時間は8・9時
福岡市が、耕作放棄地の再生・発生抑制につながるとして、対象農地にヤギを放牧するユニークな助成事業を始めたものの、応募がゼロだったことが分かった。募集期間は当初、本年度までの3年間を予定していたが、初年度の2014年度に応募ゼロで、15年4月1日付で事業を廃止していた。耕作放棄地は全国的に増加傾向で、その歯止めが課題だが、行政による有効策構築の難しさを示す一例と言えそうだ。 市は10~13年度、市内3カ所で、ヤギが雑草を食べることでどれだけ効果が上がるかを検証。(1)高齢農業者の草刈りへの労力軽減に効果的(2)特に傾斜の多い果樹園で効果的-などを確認した。4年間で投じた費用は約167万円だった。 14年度から「農地保全のためのヤギ放牧を支援します~耕作放棄地活性化事業」と銘打ち、経費助成の公募を開始。65歳以上の高齢農業者などを対象に、農地は「市内の20アール以上の耕作放棄地、あるいは耕
湊かなえさんのベストセラー小説「少女」が映画化されます。女子校を舞台に、死に興味を持つ少女たちを描いたミステリー。主演はモデルや女優として活躍中の山本美月さんと本田翼さんです。高校時代、福岡市の女子校に通っていた山本さんが、自身の経験を振り返りながら8日公開の作品の見どころを語ってくれました。 -山本さんが演じた敦子は、由紀(本田さん)を唯一の友達だと思っていたのに、関係がぎくしゃくしてしまう。共感しましたか。 ★山本 私も筑紫女学園高校出身なんです。あの空間は「少女」の世界観に似ていますね。高校時代にすごく執着している友達がいて、その子のことがすごく好きで。敦子と由紀の関係性と同じ。女友達に疑似恋愛みたいな依存の仕方をして、やきもちを焼いてしまうところに共感しました。 -どんな高校生活でしたか。 ★山本 演劇部で役者をしていました。筑女は明るくて、毎日毎日お祭り騒ぎ。東京
韓国で最大級とされた12日を含む一連の地震について、日本の研究者から「熊本地震を引き起こしたのと同じ地殻変動が原因」とする見方が出ている。南海トラフ地震を引き起こすフィリピン海プレートが、九州や朝鮮半島を載せた大陸側プレートを押し込み、その力が「地震はない」とされてきた韓国に及んだという分析。地殻変動は南海トラフ地震まで続く可能性があり、研究者は「西日本でも引き続き注意すべきだ」と警戒を呼び掛けている。 韓国での地震は12日午後8時32分に発生。震源は韓国南東部の慶州市で、マグニチュード(M)は5・8。直前の午後7時44分には近くでM5・2を観測し、19日夜にもほぼ同じ場所でM4・5の余震があった。7月5日にもウルルン断層が走る蔚山(ウルサン)沖でM4・9の地震が起き、韓国国民を驚かせた。 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の石川有三招聘(しょうへい)研究員は、一連の震源を梁山(ヤン
訪日旅行者の急増に伴い九州で外国人のレンタカー利用と事故が増え、レンタカー会社によっては外国人客の事故件数が3年間で7倍に上っていることが西日本新聞の取材で分かった。交通ルールの違いが事故を生むケースもあり、業界団体や各社は多言語で注意を促す冊子の配布や、運転者が外国人であることを示すステッカーを車体に貼るなど対策に乗り出している。 九州運輸局などは2014年から、各地の観光客増につながる訪日旅行者のレンタカー利用を促進。西日本高速道路は14、15年秋に、外国人が利用するレンタカーは定額で九州の高速道が乗り放題になるプランを期間限定で試行し、今月から通年で展開している。 福岡県レンタカー協会によると、福岡空港周辺の大手6社営業所での外国人(在日外国人を除く)のレンタカー利用は、13年2655件▽14年6725件▽15年1万3861件−と3年間で5倍増に。一方、九州7県警によると、外国人
「デビル雅美」のリングネームで、女子プロレスの世界で30年にわたって活躍した吉田雅美さん(53)が、古里の北九州市でぬか漬け店の店長としてぬか漬けづくりに奮闘している。「プロレスの派手な技の裏には練習の積み重ねがある。ぬか漬けも地道な作業の継続が大事」と、ぬか床と“格闘”する日々だ。 吉田さんは同市若松区出身。全日本女子プロレスに「興味本位で出した」履歴書が通過し、体力審査も合格。1978年に16歳でリングデビューした。現役時代はヒール(悪役)として、ジャガー横田さんや神取忍さんらと激闘を繰り広げ、人気を集めた。 2008年に現役引退した後、若松の実家に戻り、近くのスーパーで働いていたところ、ぬか漬け店経営者から「体が丈夫で力持ち、料理好きな人を探している」と打診された。ぬか漬けづくりの経験は無かったが料理好きだったこともあり、11年に小倉城(同市小倉北区)の広場内にある「糠蔵(ぬかぐら)
「落ちたのが公園で良かったですねって、また言ってましたよ」。取材から帰った記者があきれた声を上げた。長崎市の長崎原爆資料館で感想を話す修学旅行生たち。爆心地公園を見て、多くの生徒がそう思うらしい。今は公園になっているが、原爆投下までは爆心地周辺には町があり、人々が暮らしていた。 「当時は食べる物がなくてね」と話す原爆の語り部に「コンビニに行ったら良かったのに」と真面目に心配する子どももいるそうだ。だが、子どもたちを責められない。自分が想像している世界ですら「そんな甘いもんじゃない」と一蹴されるのは確実だ。 投下から71年がたち、原爆に遭った人は年々減り、戦争や原爆のリアリティーは急速に失われていく。食い止めるには被爆地に残る痕跡と、先人が残した資料に学ぶしかない時代が来ている。平和宣言が呼び掛ける世界の指導者でなくても、多くの人に長崎を訪れてほしい。 (須崎滝彦) =2016/08/0
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