2022年2月14日のブックマーク (2件)

  • 望まれたディスコミュニケーションの布置のなかで|ちくまプリマー新書|熊代 亨|webちくま

    相手との距離をとろうとする人間関係のありかたや、「人それぞれ」の社会に隠れた息苦しさ――『「人それぞれ」がさみしい』(石田光規著、ちくまプリマー新書)を、精神科医の熊代亨さんに読み解いていただきました。(初出:「ちくま」2022年2月号) 「みんなちがって、みんないい」「人それぞれ」──個人を尊重し、多様性を意識しあう令和の風潮のなかで、これらは肯定的な言葉とみなされるし、実際、これらの言葉どおりにひとりひとりの生き方は保障されている。その一方で私たちは孤独を抱え、コミュニケーションに疲弊し、社会的分断を深めていったのではないか。書はそのように問題提起する。 確かにそうなのだ。「人それぞれ」の時代において、私たちは仕事を、人間関係を、人生を自己選択するようになった。能力的に恵まれた個人なら、自己選択をとおしてまさしく自己実現を果たせるだろう。書店には、そうして自己実現を成し遂げた人々が綴

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  • ブライアン・イーノ「NFTのせいで、アーティストまで資本主義のチンケなクソ野郎になってしまう」 | 彼が懸念する「オートマティシズム」とは

    現代を代表するアーティストの一人であるブライアン・イーノ。彼はいま、暗号資産関連の技術が単に“金儲けのソリューション”になっている点を厳しく批判する。2021年に暗号技術の専門メディア「クリプト・シラバス」を立ち上げたIT評論家エフゲニー・モロゾフが、イーノが懸念することを尋ねた──。 かつて「世紀の放尿」をやってのけた男 ブライアン・イーノは、アンビエント・ミュージックという音楽ジャンルを作りだしただけでなく、この40年間で数々の名盤にプロデューサーとして関わってきた。サウンドやビデオ、デジタルアートを使った作品制作にも取り組み、代表作の一つである「7700万絵画」などは、そこからおびただしい量の楽曲が生成される点から言ってもNFTの対極に位置するといえる。 イーノはかつてマルセル・デュシャンの有名なあの小便器(註:「泉」という名のアート作品)に小便をしてみたという逸話の持ち主でもある。

    ブライアン・イーノ「NFTのせいで、アーティストまで資本主義のチンケなクソ野郎になってしまう」 | 彼が懸念する「オートマティシズム」とは