75歳以上の高齢者が運転免許の更新時か違反時に「認知症のおそれあり」と判定されたら、例外なく医師の診断が必要になり、“クロ診断”なら運転免許は打ち切りにー。そんな新ルールがこの3月から始まっている。認知症のドライバーを早期に見つけ、事故を減らす狙いだが、当事者団体や学会などからは「認知症、即免許停止は乱暴」「危険運転との因果関係は証明できていない」といった批判が消えない。運転能力のある認知症の人もいるうえ、高齢者にも豊かな生活を営む権利があるからだ、という。車がないと生活できない高齢者も存在する中、この新ルールをどう捉えたらいいのだろうか。(益田美樹/Yahoo!ニュース 特集編集部)
半世紀以上も連れ添った妻に先立たれた、横浜市の知人男性からこんな話を聞いた。男性は葬儀を終えた後、故郷である佐賀県唐津市の寺に納骨するため、羽田空港から空路、九州へと向かった。 遺骨を機内に持ち込めることは知っていた。でも入れたバッグがかなり大きく、念のため搭乗手続きの際に中身を伝えた。機内に乗り込み、上の棚にバッグを入れて席に着くと、客室乗務員がやって来てこう言った。「隣の席を空けております。お連れ様はどちらですか?」 搭乗手続きで言ったことが機内に伝わっていたのだ。男性が「ああ、上の棚です」と説明すると、乗務員はバッグごと下ろしてシートベルトを締めてくれた。飛行中には「お連れ様の分です」と飲み物も出してくれたという。 「最後に2人でいい“旅行”ができた」と男性。その表情を見ていたら、こちらも温かい気持ちになった。
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