松浦健二 農学研究科教授、柳原早希 同修士課程学生、三高雄希 同特定研究員らの研究グループは、シロアリの社会における個体の年齢と役割分業の関係を分析し、高齢の兵隊アリが死亡リスクの高い最前線で天敵と戦う役割を担い、若い兵隊アリは死亡リスクの低い巣の中心部で王や女王の近衛兵としての役割を担っていることを明らかにしました。今回の研究成果は、余命の短い個体が死亡リスクの高い仕事を引き受けることによって巣全体として機会損失を最小化し、防衛力を効率的に維持していることを示しており、昆虫の社会における高度な分業システムの実態や、その進化を理解する上で重要な意味をもちます。 本研究成果は、2018年3月7日に英国の科学雑誌「Biology Letters」にてオンライン掲載されました。 研究者からのコメント 誰かの犠牲がなければ社会全体が大きな損害を被るような場合、誰がその犠牲を引き受けるべきか。この難