史学会百回記念大会・第4セッション 要旨 修正主義をこえて 近藤 和彦 2005. 1.14更新 ここでいう修正主義(revisionism)とは、英米においてこの二十年あまり優勢な歴史研究の潮流のことであるが、これを広く学問のあり方として検討した。P・オブライエン氏が経済史・世界史の観点から、福井憲彦氏がおもに社会史の観点からコメントを加えてくださり、問題の構成はより明らかになったであろう。ただ、討論時間が十分になかったことは惜しまれる。 英語圏の歴史学の古典的な枠組といえば、ホウィグ史観、すなわち十九世紀イギリスに完成したとされる議会制民主主義ないし立憲王制、自由主義の足跡をたどる進歩的な目的史観であった。やや広げて、近代西欧文明の正しい歩みとその根拠を明らかにしようとする学問と考えるなら、ひろく近代人に共通する「天路歴程」の物語、「幸福の神義論」といえる。二十世紀半ば以降、歴史学の実
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