ノンフィクションライターの川内有緒さんが現代ビジネスに初登場!今回は「胎内記憶」についてのルポルタージュを執筆していただきました。 ●後編はこちら: https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51952 畏怖にも似た感激 いま2歳半になる娘がいる。 ある晩、私は実家の母と、知り合いの出産の話をしていた。少し離れた場所で遊んでいる娘(ナナ)を横目で見ながら、「Aさんは、外出中に突然破水しちゃってすごく困ったんだって」と言った時のことだった。 娘がおもちゃを放り出し、ダダッと飛んできたと思いきや、「ナナねー、ママのお腹から出てきたんだ!」と私の膝の上に勢いよくダイブした。 えっ、なんの話? キョトンとしているとこう続けた。 「ナナねー、ママのお腹にこうやって入ってた! ほら、こうやって」 と、うつ伏せになると、小さな体を思いきり丸め、床にうずくまった。 どうやら