広島は来季も「トラックマン」を導入しない方針だ。鈴木清明球団本部長(65)が、その理由を説明する。 「トラックマンを否定するわけではないが、データがどう、選手に役立つかわからない。投手の場合、あと何センチ低めに投げれば本塁打が打たれないとか、そこまでわかるわけではない」 「トラックマン」とは球場後方から放つレーダーで球速や回転数、飛距離を数値化する高性能弾道測定器で、広島はプロ野球の12球団で唯一、導入していない。会沢や鈴木は「導入してほしい」と熱望しているが、球団は費用対効果が低いとみる。 マツダスタジアムに設置する場合、後方ネットの全面張り替え、VIP席などの配置変更など総工費1億円、さらにデータ分析する運用費や人件費を含めると毎年数千万円に上ると見積もる。 同本部長は「新しいシステムが出る度に導入していたらきりがない。技術はどんどん進歩していくもの」と指摘する。潤沢な資金を持つ米大リ