オレンジ色をバックに「チカラめし」という黒い文字が躍る派手な大看板。街で最近よく見かけるなぁと思った人も多いだろう。牛丼業界に殴り込みをかけ、いまや「業界の台風の目」となっているのが、『東京チカラめし』である。 昨年6月に池袋第1号店をオープンして以来、首都圏を中心に、90店舗(7月24日現在)にまで勢力を拡大。毎月平均して約7店もの新店舗をオープンさせている計算だ。 白を基調とした明るい店内――『東京チカラめし』の主力商品は、網で焼いた牛肉を香ばしいタレで味付けし、ご飯の上にのせる「焼き牛丼」(290円。一部店舗を除く)だ。「牛丼」といえば、いわゆる牛丼御三家(『すき家』、『吉野家』、『松屋』)のような牛肉を鍋で煮るものがほとんどだったが、「焼く」ことで差別化を図った。 この発想が、ガッツリ食べたい学生や若いサラリーマンのニーズに合致した。 「焼き肉とタレがしみこんだご飯という、