日本には、「ドライアイ」のある人が推定で2000万人いるといわれています。身近な環境が影響することから患者数が増加していると考えられています。その症状と原因、そして日常生活の中でできる対策について、東邦大学 教授の堀 裕一(ほり・ゆういち)さんにうかがいました。 * * * ■ドライアイとは ドライアイは、目の表面を潤す働きが低下して目の表面が乾燥した状態をいいます。生活環境の変化などに伴って、日本では、ドライアイのある人が増え続けていると見られます。 ドライアイには、目が乾く、目がゴロゴロする、目が疲れる、涙が出る、目が痛い、目がかすむ、目を開けていられないなどさまざまな症状があります。これらの症状は、涙の量が減ったり、涙の層が安定しなくなることで起こってきます。 ■目は表面を覆う涙で保護されている 目の表面には、角膜と結膜があります。角膜や結膜の外側は粘膜から成り、傷つきや