令和アニメ『うる星やつら』の放映中の ネガティブなコメントのなかに 「結局、(原作としての)『うる星やつら』は 古いのだ」という意見が一定程度ありました。 「だから笑えない」、と。 ですが『うる星』で披露されていた“笑い”自体は 2024年現在でも他の作家の作品で ガワだけ替えて使われていたり あるいは現代のギャグの基礎となっていたりと そうそう捨てたものじゃないと思います。 ただ、環境は変わった。 若い人のコミュニケーションの形が変わり、 また全体的には社会が厳しく・貧しくなって “なんとかみんなで生き延びなくては”という 感覚が共有されるようになってきた。 漫画好き、アニメ好きという フィルタリングされた集団の中では 意識の共有はより顕著なんじゃないかと思います。 作品によって啓蒙され、 その啓蒙された感覚を以て新しい作品を求めるから 次に提供される作品も、 よりそれを煮詰めた物になる