“ブラック部活”は大会があるから生まれる? 「全中」を主催する中学校体育連盟(以下、中体連)は大会の意義を主張し、廃止や縮小に向けた動きは今のところ見られないが、実はその中体連が「大規模大会を抑制し、全国大会の開催を食い止めるために作られた組織だった」という驚きの論文が7月に発表された。 発表したのは、20年にわたって部活を研究する中澤篤史氏(早稲田大学スポーツ科学学術院教授)。全国大会を食い止めるために作られた中体連がなぜ全国大会を主催するようになり、さらに全国大会強硬派の筆頭になったのか。中澤氏に話を聞いた。 写真はイメージです ©iStock ◆◆◆ ――“ブラック部活動”という言葉はすっかりメジャーになりましたが、中澤さんは部活動のどんな部分が問題の中心だと考えているのですか? 中澤 大きく分けて部活に参加する子どもの問題と、指導する教員の問題があると思います。子どもの問題は長時間