――戦後のテレビドラマ黎明期から幾多の名作を生み出してきた脚本家・山田太一。今は連続ドラマこそ書かないが、特別ドラマをたびたび手がけ、そのたびに幅広い世代のファンたちを魅了し続けている。そんな彼は、かねてから「テレビドラマのあり方」に対して、さまざまな意見を述べてきた。では70代の今、『あまちゃん』や『半沢直樹』のように再びテレビドラマに脚光が当たり始めた現状を、どう見ているのだろうか――? (写真/奥山智昭) ――山田さんは、今話題の『あまちゃん』と『半沢直樹』は、ご覧になっていますか? 山田 半沢さん……は見ていないですね。『あまちゃん』【1】は(宮藤)官九郎さんらしいドラマだと思って楽しく見ています。テレビをよく知っていて、朝のドラマはこういうものが当たるという勘みたいなものが非常に素直に出ていると思います。それは舞台をやっている方が肌で感じるものなのかもしれないね。一方で、(宮藤氏