Q:ウィリアム王子とキャサリン妃の第二子誕生に、保守党が予想外に善戦した総選挙と、このところイギリス関連のニュースが日本のテレビや紙面を賑わせていますね。その最中にタイミングを図ったかのように『ふしぎなイギリス』が刊行されました。用意周到に刊行時期を狙っていたかのように見えますが…。実際のところはどうなのでしょうか? 笠原:いえ、たまたまです。今から3年前になりますが、2012年春に2度目のロンドン赴任から帰国した後、特派員生活の集大成の意味を込めて、出版の準備を始めました。その際、イギリスから持ち帰った本や資料を読んで情報を整理するのに1年、原稿を書き上げるのに2年はかかるだろうと漠然と考えていました。ほぼそのスケジュールに沿った訳ですが、なんのことはない、最後は「締め切り」に間に合わせて仕上げたというだけです。 Q:どうしてこの本を書こうと思ったのですか。 笠原:動機は2つあります。ま