戦争は、ぼくらの将来の夢を奪い、美しい記憶を消し去った。けれども、これ以上夢を見続けているわけにはいかない。戦争はそう目覚めさせた―シャフィク・アブド 何がアラブの春だ! 戦争には勝者と敗者がいる。アレッポの東側では廃墟から住民、反体制派、テロリストが退去し、西側では5年振りに盛大にクリスマスを広場で祝っている。 日本を含め欧米のマスメディアは、東側の破壊された町と、子供たちの惨劇と、樽爆弾の非人道性を非難する。住民への残虐行為は決して看過できないであろう。 けれども、この戦争については、少数派であろうが、私は西側の報道とはまったく違う見方をしている。戦争報道は、どこの国のメディアも自国政府の宣伝機関と化す。イラク戦争、アラブの春など、欧米諸国のマスメディアと政府はどう語ってきたか? 海外に滞在しているとき私はCNN、BBC、RT(ロシア・トゥデイ) などの報道番組を見て、180度違う情報