タイの首都バンコクでタクシーに乗ると、ときどき運転手から「日本人か」と訊かれる。年配の運転手にかつて日系企業の運転手をしていたという人がよくいて、たとえば「優しくていい人だった。中村さんって言うんだが、知っているか」と言われる。 よく日本人は「海外に行ったら、ひとりひとりが日本代表」と言うが、タイのタクシー運転手の言葉がその答えである気がする。彼らにとっては「日本人」は一括り、みんな「同じ日本人」だと思うわけだ。そう考えれば、確かに我々日本人は「日本」そして「日本人」が持つ本来の魅力を損なわないように振る舞うべきだろう。 近年は海外が身近になり、その分、世界中で日本人の評判を押し下げるどうしようもない同胞が増えた。東南アジアを2019年だけで見ても、タイで振り込め詐欺の集団が捕まり、カンボジアでは若者2人による強盗殺人まで起きている。 そんな中、今(2019年6月)の時点で東南アジア内で大