(ステラ・メディックス代表、獣医師/ジャーナリスト 星 良孝) 天然痘に似たサル痘と呼ばれる感染症が欧州、北米、中南米、中東、アジア、オセアニアに至る世界各地で感染者を増やしている。 7月22日までに、世界のサル痘の感染者は1万6000人を超えた。米国やオランダでは、子どもへの感染も初めて確認されている。 7月23日(現地時間)には、世界に拡大するサル痘の状況を受け、世界保健機関(WHO)はサル痘を「PHEIC(フェイク)」と呼ばれる国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態に該当する宣言を出した。名実ともにサル痘は新型コロナウイルスに続く世界の脅威として認識されたのだ。 コロナと比べれば感染者の人数は圧倒的に少なく、もとの流行国であるアフリカを除くと、欧米をはじめ新たに流行している国々で死亡者も出ていない。だが、感染者の増加ペースを座視することはできない。 世界では、6~7月にかけて感染者が
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