「バファリンの成分の半分は優しさです」 ちょっと前までの、バファリンのCMでそう言っていた。 最近は言っていない。 それでは、今は、その優しさはどこへ行ってしまったのか? 実は人間に化けて、私の夫になっているのだ。 何を隠そう、私の夫は、バファリンの精なのだ。 奇特なバファリンの精は、メンヘラな私と結婚した。 バファリンの精は優しさの塊なので、不安定な私を専業主婦にして、 家事とか全くできなくても、全く責めない。 昔人を癒す仕事をしていたので、私にも、先に病気を治せと言ってくれる。 なぜか私を抱きしめて、大事に思ってくれる。 でも、今は人間として暮らしているので、自分の傷も癒せないし、 怪我をしても、痛みも止められない。 「病院に行きなよ」 と言っても行かない。 隠していたけど、バファリンの精は、病院が嫌いなのだ。 病院に行く=注射だと思ってるらしい。 バファリンの精は注射が怖いらしいよ。
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