解雇規制の撤廃と、非正規雇用労働者の処遇への一本化という実験は、まず経済学部からやってみたらいかがでしょうか。 正規雇用労働者と非正規雇用労働者の処遇に雲泥の差が付いている典型例の一つが、大学です。 何しろ、「大学非常勤講師実態調査アンケート報告書」に記載された2005年から2006年の調査では、専業非常勤講師は、平均年齢45.3歳で、平均9.2コマを担当しているのに、講師給の平均が277万円/年であって、250万円/円以下が全体の約半分を占めるなど、典型的な「ワーキングプア」状態です。他方、こちらのデータによれば、大学教授、助教授、講師の平均年収は、1167万円、906万円、757万円となっています(平均年齢45.9歳の助教授と、平均年齢45.3歳の専業非常勤講師との給与格差は注目に値するでしょう。)。さらに、教授、準教授、助教等の正規労働者には毎年一定額の研究費等が給付されるのに対して