<概要> 廃棄物その他の投棄に係わる海洋汚染防止に関する条約(通称、ロンドン条約)は、1972年の海洋汚染防止国際会議(ロンドン会議)での採択に基づき1975年に発効しており、その目的は、放射性廃棄物その他の廃棄物の海洋への故意の投棄を制限することにある。この条約では、(1)投棄禁止の廃棄物、(2)投棄のため適当な国家機関の事前の特別許可を必要とする廃棄物、(3)投棄のため事前の一般許可だけを必要とする廃棄物と、投棄規制の違いによって3つに区分されている。1993年の会議では、海洋投棄禁止対象の物質が高レベルのもののみから「放射性廃棄物およびその他の放射性物質」(「放射性廃棄物等」)に拡張された(「ロンドン条約の改正」)。25年以内に低レベル放射性廃棄物等の海洋投棄の禁止措置は再検討されることになっている。また、デ・ミニミス・レベル(規制除外レベル)以下のものは禁止対象としないが、IAEA