2006年7月24日、上海の謎の富豪と言われる福禧投資控股公司董事局主席の張栄坤が、上海社会保障基金から32億元(約480億円)の違法融資を受けたとして、関係当局の取り調べを受けていることが判明した。 張栄坤は1973年江蘇省蘇州市生まれの33才、上海市の主要高速道路の営業権を複数獲得したことから「高速道路王」(中国語:「公路大王」)と呼ばれ、米誌「フォーブス」の2005年「中国富豪番付」では、資産49億元(約735億円)で第16位にランクされた。この張栄坤に対する取り調べを解明の糸口として上海汚職事件の捜査は進められた。 32億元の流用疑惑 8月9日には、上海市労働社会保障局局長の祝均一並びに同局社会保障基金監督管理処処長の陸祺偉が、32億元の社会保障基金の流用疑惑で取り調べを受けていることが判明。これに関連して、8月9日同日、張栄坤が副董事長兼役員を務める上海電気集団の執行役員で副総裁