米国最大のモードの祭典、ニューヨークコレクションの主役がアジア系ファッションデザイナーに変わり始めた。中国系や韓国系の若手デザイナーが台頭。欧州の有力ブランドを任されるデザイナーも現れた。このアジアンタイフーンが浮き彫りにするのは、ニューヨーク女性の移ろいゆく気分と、日本ファッションの閉じ具合だ。 この春、東京都内に「3.1 Phillip Lim(スリーワン フィリップ リム」の国内第1号店がオープンする。デザイナーのフィリップ・リムは中国系アメリカ人。生まれたのはタイだ。幼くしてアメリカ西海岸に移住し、大学で経営学を学んでファッションビジネスの世界へ。2005年、31歳にしてブランドを立ち上げたから、ブランド名に「3.1」と付けた。 その才能に目を付けたのが「ユニクロ」。リムとのコラボレーション商品を開発し、ヒットさせた。「3.1フィリップ・リム」の春物は国内の有力ショップの店頭を彩り