【釆沢嘉高】万博記念公園(大阪府吹田市)にある「太陽の塔」の内部を常時公開する計画で、大阪府が白紙に戻して再検討することを決めた。必要な改修工事に多額の費用がかかることが理由。内部公開は2014年度中の予定だったが、大幅に遅れる可能性が出てきた。 【写真】太陽の塔=日本万国博覧会記念機構提供 「太陽の塔」は1970年の大阪万博のシンボルとして芸術家の故・岡本太郎氏がデザインした。内部には生物の進化を表現したとされる高さ約41メートルの作品「生命の樹(き)」がある。耐震性に問題があり非公開だが、ファンからの要望を受けて公園を管理する日本万国博覧会記念機構が耐震補強や改修工事をして公開する方針を決定。修繕のための積立金(13年3月末時点の残高約17億9千万円)を財源に見込んだ。 機構は今年度いっぱいで廃止されるため、来年度から事業を受け継ぐ府と協議。ところが、府側は「塔全体の耐震工事は認め