経済界に大きな影響力を及ぼしたドラッカーに関する著作は少なくありませんが、『われわれはいかに働き どう生きるべきか―――ドラッカーが語りかける毎日の心得、そしてハウツー』(P.F.ドラッカー述、上田惇生訳、ダイヤモンド社)は少しばかりタイプが異なるようです。 ドラッカーとは、現代社会最高の哲人であって、かつマネジメントを生んだマネジメントの父である。1970年代、AMACOM(全米マネジメント協会出版部)が、そのドラッカーに依頼してマネジメントの極意をテープに吹き込んでもらった。本書は、その翻訳であり、書籍化である。(「訳者まえがき イズムでなく、サイエンスでなく、実践」より) 注目すべきポイントは、対話形式になっている点。「マネジメントとはイズムでなく、サイエンスでなく、実践である」と何度も説いたという、ドラッカーの考え方に基づいているわけです。第7章「生き生きと、生きるために」から、い