中国・広東省西部にある陽江原発で昨年3月、作業員の手順違反により、冷却システムが6分間停止していたことが分かった。5日付の香港紙サウスチャイナ・モーニングポストなどが報じた。放射能漏れはなかったとしているが、同紙は「作業員がミスを隠そうとし、1年以上も公表されなかった」と問題視している。 同紙によると、事故は1号機の定期点検中だった同年3月22日に発生。作業員4人が作業手順に違反した結果、冷却システムが6分間停止したが、作業員は事故を記録せず、届け出もしなかった。中国の環境保護省が先月下旬に4人の行政処分を公表して発覚した。 同省の発表では、事故隠しがどういう経緯で見つかったかや放射能漏れがあったかには触れていない。同紙は専門家らに取材した上で放射能漏れなどの重大事故ではなかったとしているが、作業員が事故を隠そうとしたことから、「中国の原発の安全性における人的な弱さが明らかになった」と警告