小惑星探査機「はやぶさ」の帰還を祝って、佐賀県嬉野市の井手酒造がオリジナル日本酒「虎之児(とらのこ)」を造り、14日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のはやぶさプロジェクトチームに贈った。 同機構では、人工衛星や探査機を打ち上げる際、ユーモアを込めた日本酒のラベルを作るのが慣例。同チームは2003年5月にはやぶさを打ち上げた時、虎之児のラベルを作り、これを張った日本酒を井手酒造に特注した。はやぶさが、遠い小惑星から岩石を持ち帰る任務に挑むことから、「虎穴に入らずんば虎児を得ず」の格言にちなんだ。 それから7年。危機を乗り越え、3年遅れで実現した帰還を祝って、今回は井手酒造が自ら「虎之児」を復刻し、プレゼントした。 同チームの川口淳一郎教授は、突然のうれしい贈り物に「日本にカプセルが無事帰ってきたら、こちらも開封させていただきたい」と笑顔で語った。