天皇、皇后両陛下は30日午後、東日本巨大地震の被災者約290人が避難している東京武道館(東京・足立区)を訪問された。 震災後、両陛下が被災者を直接見舞われるのは初めて。 福島第一原発の事故を受けて開設された避難所で、約270人が福島県から身を寄せている。両陛下は、畳が敷かれた道場を約40分間かけて回り、膝をつきながら「元気出して下さいね」などと励まされた。 両親と避難してきた同県富岡町、学校講師浮渡健次さん(34)は、陛下に「ここで(避難は)4か所目です」と話すと、「大変ですね」と声をかけられた。「本当に心配していただいていると感じた」と振り返った。同県いわき市の古川裕子さん(32)の自宅は原発から30キロ圏外だが、8歳と2歳の子供の健康を案じ夫と共に避難した。皇后さまに「子供が遊ぶ環境はありますか」「よく眠れますか」と気遣われ、「目を見て話してくださり、優しい方だと感じた」と笑顔を浮かべ