なぜドレミはA(イ)ではなく、C(ハ)から始まるのか 音楽のイロハはドレミということも出来るかと思いますが、困ったことにドレミを日本の音名で表すとイロハではなく、ハニホになってしまいます。そもそも英米独の音名にしても、Aから始まらずCから始まるというのはなぜなのでしょうか。 これは中世にまでさかのぼります。中世のヨーロッパでは、古代ギリシアの理論をもって規範にすることがたびたびでした。これは音楽においても同様です。音階の理論を立てるにあたっても、古代ギリシアの理論が用いられました。その理論における最低音が問題の焦点になります。 中世ヨーロッパの音楽理論家は、この最低音にAの名前を付けました。これは、中央のCより10度低いA(い)にあたります。現在ではこれより低い音も普通に使いますが、実際に当時歌われていた音楽のほとんどすべてが、最低音としてこのAより低い音を用いることはなかったといいます。