2016 - 02 - 09 おじさん・おばさんになりたがる社会へ ~生きる~ 街で耳を澄ましても、「おじさんになりたい」「おばさんになりたい」と望む声はめったに聞きません。おにいさんやおねえさんのままでいたい=おじさんやおばさんにはなりたくない。おじさん・おばさんという言葉を敬遠し、おにいさん・おねえさんという言葉をありがたがる風潮はまだまだ根強いようです。 大学生時代の私も、漠然と「おじさん・おばさんは、おにいさん・おねえさんより良くないもの」と考えていました。なぜなら先輩も後輩も「おにいさん・おねえさん」を誉めそやし、当時の三十代や四十代は「おじさん・おばさん」と呼ばれたがっていなかったからです。もちろんテレビや雑誌は「おじさん・おばさん」をダサいと書き立てて、おにいさん・おねえさんを肯定してきました。 「若いことはいいことだ」と喧伝するのは、悪いことじゃないかもしれない。けれど