みちのくの小京都・角館で、多くの観光客に愛された秋田犬の武家丸(ぶけまる)(10歳)が、天国に旅立った。「ひと目会いたい」と、ニューヨークや東京など遠方からわざわざやって来るファンも。まちを盛り上げてくれた人気者だった。 武家丸は2014年7月に大館市で生まれ、仙北市角館町の伝統工芸品店「さとくガーデン」に迎えられた。社長の高橋佐知(さおき)さん(57)は愛犬飼育の管理士の資格を取り、家族やスタッフみんなで愛情いっぱいに育てた。 最初はケージがなくて店先につないでいた。人懐こく、お客さんのおもてなしも上手。たちまち知名度が上がり、愛くるしい顔がSNSで拡散。いつしか頼もしい看板犬に成長した。 武家屋敷通りや桜並木が美しい桧木内川沿いを毎日、散歩。歓声を上げて近寄る観光客に抱きついたり、かと思えば行儀よく座り、ポーズをとって「自撮り」に応じたりもした。 コロナ禍で観光客が減り、重苦しい空気が