ファッションやメイク、部屋など、その人の個性と日常を映す鏡は数多くある。そんな中で、最も顕著なのがカバンの中身ではないだろうか。その人にとって必要なものが厳選されて詰め込まれ、人の目から見えないからこそ、気取らないその人らしさが現れる。 アーティストやクリエイター、モデルなど、気になる人にカバンの中身をインタビューしてみた。 第8回は、「ロングライフデザイン」をテーマに、その土地に長く続く「個性」や「らしさ」を、デザインの目線で選びだして全国に紹介する「D&DEPARTMENT PROJECT」を立ち上げた、デザイナーのナガオカケンメイさん。 その土地で出会った、ものと人との長いお付き合い だいたい、人からもらったものが多いですかね。メガネなんかは、飲み屋で席が隣になった人から譲ってもらったもので(笑)。 名刺入れは、今は10個くらいあるかな。出張のたびに、その土地のものに替えています。沖
ナガオカケンメイ「ロングライフデザインは転換せざるをえない」。民藝や伝統工芸が“雑貨化”する危機感【インタビュー】 日本の伝統工芸や民藝が見直され、ファッションに取り入れられるなど、広く親しまれるようになってきた。その土地と暮らしのなかで長く愛される「ロングライフデザイン」は今、ますます注目されている。 そのロングライフデザインの提唱者であるナガオカケンメイさんは、全国各地の魅力をデザインの目線で掘り起こし、世間に広めてきたパイオニアだ。各地に実店舗「D&DEPARTMENT」を展開し、デザイントラベルガイド『d design travel』を立ち上げて情報を発信するなど、その仕組みづくりを行ってきた。 しかし、ナガオカさんは長らく掲げてきたそのビジョンを、「転換せざるをえない」と話す。時代の肌感を敏感に読み解き、デザインの力で社会の課題に立ち向かってきたナガオカさんが今、感じている危機感
『物欲なき世界』の著者である編集者・菅付雅信さんがホストを務める対談トークシリーズ「これからのライフ」。 2016年10月27日に開催した第2回は、21世紀の日本で最も有名な思想家/ゲンロン代表の東浩紀さんが登場。政治や哲学に触れながら、これからの世界における人間らしさや思想について語った。その一部をお届けする。 ニューアカ・ブーム以降の現代思想 菅付雅信さん(以下、菅付):個人的な話になりますが、大学生として東京に来た1983年は浅田彰さんの『構造と力』と中沢新一さんの『チベットのモーツアルト』が出まして、ニューアカ・ブームの始まった年でした。地方から来た大学生としては、「東京では現代思想はメジャーなんだ!」と大きな誤解をしてしまったわけです(笑)。東さんはその頃を覚えていますか? 東浩紀さん(以下、東):1983年はまだ小学生です。「ニューアカ(ニュー・アカデミズム)」という言葉を知っ
本は読まなくてもいい? 本棚を飾ることから始める読書【book pick orchestra川上洋平インタビュー】 本格的な秋が到来し、読書に最適な季節となった。普段あまり読書をしなくても、あるいは途中で投げ出した本が山積みでも、もう一度、新たな本との出会いを楽しんでみたい。 「一冊、すべてを読み終わらないといけない。深く読み込まないといけない。そんな罪悪感を持ってしまっている人が多い。でも本にはもっと、まったく違う楽しみかたもあるんです」と語るのは、川上洋平氏。空間や人に合わせた選書を専門に行うユニット「book pick orchestra(ブックピックオーケストラ)」の代表を務める。自身も実践し、仕事を通して広めてきたという、読書の新たな楽しみについて聞いた。 空間や人に合わせて、手に取りたくなる選書を 川上さんが代表を務める「book pick orchestra」は、2003年の
本屋にしかできない、売れる本を作る。京都の名物書店・ホホホ座が挑む「本が売れない時代」へのアンチテーゼ 全国的に“街の本屋の危機”が叫ばれる反面、京都では本屋の未来を感じさせるニュースが続く。なかでも京都の名物書店「ガケ書房」が2015年4月に「ホホホ座」として再スタートを切ったことは、本好きたちの注目の的となった。 「ホホホ座」は、「ガケ書房」店主・山下賢二さん、古本・雑貨を扱う「コトバヨネット」店主・松本伸哉さんが中心となった書店であり、編集企画グループでもある。1階は新刊書、2階は古書や作家ものの雑貨を中心に、陶器などの生活雑貨、文房具、衣類といったものが、二人の個性として所狭しと並んでいる。 2016年4月1日で、オープンから1周年を迎える。「ホホホ座」の原点と、この1年、そしてこれからとは。山下さんと松本さんに話を聞いた。
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